Naoe Suzuki - Collection of artworks - 鈴木直江
1967年東京生まれ。1986年渡米。1997年マサチューセッツ州立芸術大学大学院インターリレーテッドメディア科修士課程修了。近年の主な活動テーマは「水」。主にドローイングを中心に、 失われつつある資源としての水、癒しとしての水、また人間社会によって汚染、破壊された水などに視点を当て、水について考えることを表現化することに取り組んでいる。近年の主な個展に ”In Solidarity” (2015年, University of Massachusetts Lowell), “The River” (2013年, VanDernoot Gallery at Lesley University of Art and Design, Cambridge, MA), “BLUE” (2012年, Kniznick Gallery at Brandeis University, Waltham, MA)等がある。 2016年には, 医学研究所ブロードインスティテュート: Broad Institute at MIT & Harvard でアーティスト.イン.レジデンスとして 研究者達とのコラボレーションプロジェクトを手がける。2017年にそのプロジェクトをブロードインスティテュートで発表予定。
受賞歴
主な受賞歴は2015年, ポラック、クラスナー財団より助成金受賞。2014年、アーティストフェローシップより助成金受賞。2013年, バークシャータコーニックコミュニティ財団とパフィン財団より助成金受賞。 2006年, ドローイング部門でマサチューセッツ文化審議会よりアーティスト助成金受賞。 2004年, ブランチェ、コールマン賞受賞。2001年、インスタレーション部門でマサチューセッツ文化審議会よりアーティスト助成金受賞。主なレジデンス歴は、ブロードインステテユート(マサチューセッツ州)、ブルーマウンテンセンター(ニューヨーク州)、ミレーコロニー(ニューヨーク州)、マクダウェルコロニー(ニューハンプシャー州)など。 2017年の1月にはトーキョーワンダーサイトに滞在。東京にある暗渠についてのリサーチを行う。
コンセプト
ドローイングを主に制作活動を続けている。「ドローイング、描く」という行為を通して物事を考えること、そのプロセスの経過で新しい発見を見出だすこと、それが 自分にとって一番大切な制作活動のコンセプトであると考えている。 現在の制作活動のテーマは「水」。ドローイングを通してこれまでに扱ってきたテーマは現代医学、結合された双子、テクノロジーの進歩、アイデンティティの問題などと多様だが、2011年からは水をテーマとし、癒される力となる水、環境劣化によって汚染、破壊されつつある水の姿などを、表現化することに取り組んでいる。最近の作品では、 レーザーカットを使ってドローイングの範囲を広げている。ドローイングは想像力と直感を必要とする。私のプロセスはリサーチにも多く時間を費やすことが多いが、想像力とリサーチによる互いの会話から生まれてくる多くのアイディアが 基盤となり作品になっていく 。水は地球にとっての結合組織であり、動脈、静脈でもある。それはまた、 作品の中で視覚的要素を接続するという意味合いをも持っている。水によって繋がっている生き物、人間、自然、環境を再認識すること、そして水の持っている特質としてフロー、適応性、弾力性なども作品のコンテンツとして成り立ってくる。